PROTAR 1/9 MV AGUSTA 500cc 4 Cillindri(その1)

バーチャルプロダクション プロターMVアグスタ500cc  -1

高価な絶版プラモデルを恰も買って作ってる気分になれるバーチャルプロダクション。

プロターシリーズの第4弾はあのMVアグスタのキットです。

例によって製作途中や完成時の写真はありませんのでご了承ください。

MVアグスタと言えば1956年から1976年のレース撤退までの間、世界GPで優勝270回、37個のタイトルを数える当時無敵のオートバイでした。

500㏄クラスでは4気筒モデルと’66年頃から3気筒モデルが加わり大活躍したわけですが、今回紹介するのは4気筒モデルの方です。

日本車勢が台頭するまで世界の頂点に君臨し続けたMVアグスタですから、イタリアの模型メーカープロターさんが出さない訳がありません。

因みにこの車両ですが2018年頃同じイタリアのメーカー、イタレリさんからも発売されています。

コレ、私も購入したんですが、プロターキットのリメイク版でした。

イタレリは2003年にプロターを吸収合併していて、かつてのプロター製品を復刻発売しています。

ということで往年のチャンピオンマシン、イタレリ版との違いなんかも紹介しながら作ってみたいと思います。

あ、バーチャルですけどね・・・

今回も説明書に記載されている内容は出来るだけ翻訳して載せていこうと思います。

ただ機械翻訳なんで意味不明な日本語も出てくるかもしれませんが、それはそれでそのままにして楽しんでしまおうということで、いつも通りやっていこうと思います。

(※翻訳した内容は『青字』で記載します)

1.MVアグスタ500㏄キット概要

では早速キットの概要を見ていきましょう。

先ずは説明書の表紙を載せてみたんですが、印刷の感じや図柄なんかがなんとも古めかしいというか時代を感じます。

因みに若干左に傾いているように見えますが、スキャンした時の影響ではなく元の印刷自体がこんな風に傾いていました。

恐らくこれは復刻した時に原紙を斜めに読み取っちゃったんでしょう、きっと。よくあることです。

言い忘れてましたが今回紹介しているキットはオリジナルではなくて復刻版です。

下の方に何やら書いてありますが、字が小さく不鮮明だったので翻訳は諦めました。恐らくパーツの注文とかそのやり方を記載しているようです。

つづいて箱書きの内容です。

『このパックは、1927年から今日までの最も有名なオートバイの世界で最も完全なコレクションである「HIGHQUALITY」シリーズの横にリストされているモデルを区別します。

側面には箱に入っているモデルの写真を再現。

スケールモデルであるため、機能的なヒントを見つけることができます。正確なスケーリングに不可欠です。

最低年齢は14歳です。』

以上のような記載がありました。

機械翻訳なんでちょっと意味が分かりにくいところもありますが、このハイクオリティーシリーズは1927年から今日(当時)までの主要なオートバイをコレクションしたって感じでしょうかね。

対象年齢は14歳以上、フムフム・・・

側面には箱に入っているモデルの写真を再現?

あ~ありました、こんな感じで・・・

箱の側面を見ないと車種が特定できないんですね。

箱の表はこんな感じで何が入っているのか、これを見ただけではわかりません。

恐らくこのハイクオリティーシリーズは全てこんな図柄の箱だったのかと。

箱の側面にはシリーズの一覧が記載されているので、訳文にある『横にリストされているモデル云々…』がこれに該当するってことかな。

こんな感じで載ってます。

クリックで拡大

豊富なラインナップだったんですね。ここに載ってるだけでも49種類あります。日本車も複数載ってます。

元々豊富なラインナップで知られるプロターさんですが、こうして見てみるとバイクだけでもこんなにリリースされてたんですね。

元レーサーで創業者のプロヴィーニさんが如何にバイク好きだったのかと思わずにはいられませんでした。

因みに今回取り上げているMVアグスタは赤枠で括ったところに記載されていました。

この箱絵、斬新といえば斬新ですが、ギラギラ感満載でバイクのプラモデルって感じがしないのは私だけでしょうか?

箱書きに関しては以上ですが、もう一つ私が注目したのは日本語の冊子というか一枚っぺらですが補足説明書が入っていたことです。

昭和のプラモデル全盛期には海外製のプラモデルでも日本語の説明書が入っているものが結構ありましたが、恐らく’90年代後半から2000年前半にかけて発売されたであろうこのキット(正確なところは分かりません)に入っていたのは意外でした。

当時はプロタージャパンという日本法人があり、プロター製品の輸入・販売を行っていたようで、こういったサービスも提供していたんでしょう。

ホームページの記載があったのでアクセスしてみましたが、NOT FOUND でした。当然か・・・

内容は注意書きとプロター製カラーのラインナップ、デカールの貼り方と最後にチェーンの組み立て方です。

プロター製カラーは日本での発売はなかったようです。

デカールの貼り方やチェーンの組み立て方などはこのあと製作偏で詳しく書いてみたいと思います。

以上、概要変でした。

2.プロターMVアグスタ パーツチェック

それでは製作に入る前にパーツのチェックをしていきたいと思います。

初めにタンクとカウル、シート、フェンダー部品です。

ランナーから外れているものはなくいい状態です。

エンジン関係とブレーキパネルです。

こちらも外れた部品等はなく合格です。

フレーム関係ですね、全部揃ってます。

ホイールです。メッキの具合が非常にいいですね。くすんだ感じもなくキラキラしています。

続いてマフラー、フロントホークなど、こちらもメッキの状態は良好です。

こちらはクリアパーツ、フロントのスクリーンとメーターのレンズです。

傷等もなく良い状態です。

これはチェーンですね。珍しい組み立て式です。

この年代の他のシリーズも組み立て式のチェーンが装備されていたのでしょうか!?

持ってないのでわかりませんが相当拘ったつくりですね。

金属製のディテールアップパーツなんかはありますが、プラスチック製でしかも標準装備なんて…

プロターやるな~と思う前に、大丈夫かコレ~?ちゃんと組み立てられるのか~??となってしまうのが悲しい…

ま、製作偏で検証しましょう。ただバーチャルなんでどこまで出来るかはわかりませんが・・・

部品自体は問題ないようです。

最後はタイヤとチューブなど細かいパーツ、デカールです。

デカールは水を使うタイプではなく擦りつけるドライデカールです。

見た目少々くたびれた感じはありますが、使えそうです。

パーツチェックは大きな問題もなく合格です。

3.プロター MV AGUSTA 500 4Cil バーチャル制作(注意事項)

いよいよ製作偏ですが、先ずは注意書きからです。

これも斜めってますが原紙がこんな感じなのでそのまま載せてます。

『モデルを元の色でペイントするには、プロタールの色が不可欠です。

示されたすべてのピースを必ずしもペイントする必要はありません。

最大限の忠実度と独創性を得るためのヒントを提供します。

すべての色は水または特定の薄いARTで希釈されます。 024

より大きな輝きを得るには、透明なアートのコートを塗ることをお勧めします。 023』

これはカラーに関する事柄ですね。プロタールと訳されているのはプロターのことです。プロターの純正カラーが要るよって言ってます。

色を薄めるのに水または024番の溶剤を使うようです。023番はクリアです。

参考までにプロターカラーの一覧を載せておきます。

前に書いた記事(A.J.S.)で紹介した内容です。


利用可能な「protar」製品のリスト

  • 010光沢のある白
  • 011マットホワイト
  • 012光沢のある黒
  • 013マットブラック
  • 014ゴールド
  • 015シルバー
  • 016マグネシウム
  • 017ルノーイエロー
  • 018フェラーリレッド
  • 019マールボロレッド
  • 020ロスマンズブルー
  • 021カワサキグリーン
  • 022赤いフィアット
  • 023透明

次に注意事項です。

『注意。 組み立てを開始する前に、次のヒント、はさみ、先のとがったピンセットを用意してください。

クロムメッキされた部品は、接着される場所で慎重にこすり落とす必要があります。

プラスチックを接着するには、PROTAR GLUE *を使用して、特殊なブラシで薄いベールを広げ、数秒間押し続けてパーツを結合します。

モデルの一部が機能する必要があるため、アスタリスク*が見つかった場所にのみ貼り付けてください。

常に組み立て手順1…2…3に注意深く従ってください。

釘の頭を溶接し、示された部分を軽く押します。』

まあ、一般的な内容なので解説はいらないと思いますが、最後の溶接に関しては日本語の説明とは若干異なります。

原文では釘の頭を熱して対象物を溶かすように指示してますが、日本語版は線香を使う方が西洋式よりヨイと言ってますね。

この線香方式は西洋式と違い直接部品に触れることがないので安心・安全ということでしょう。

西洋式って言い方がいいっす。

~線香~如何にも日本的な発想でプロタージャパンさんに賛辞を贈りたいと思いますが、最近ではあまり線香のある家ってないような気がしてちょっと寂しいです。

つづいてはデカールの貼り方についてです。

『注意水と石鹸』

と真ん中辺りに大きめの字で書いてありますが、石鹸をどう注意するのかよくわかりません。

そのあと細かい説明が書いてありますが、原紙の文字がぼやけていて解読が困難なため翻訳は断念しました。

幸いなことに日本語版に説明が載っていましたので、デカールに関する説明は省かせて頂きます。

最後は金属部品の接着に関してです。

『金属の接着剤

皮膚との接触を避けるために、表面に1滴を塗り、約10秒間そのままにしておきます。

また、使用後は指を接着し、チューブを空中に置いてください。』

ここも原紙の文字が不鮮明で読み解くのに苦労しましたが、なんとなくわかりますかね。

「使用後に指を接着し…」なんてのはどっかスペルを間違えたんでしょう。

あ、マネしないでくださいね。ってする訳ないか・・・

もう一つこの接着剤の項で謎が・・・

説明文の右側(図の一番下)にライターで何かを炙っている画があるんですが翻訳した説明文にはそれらしい記述がないんですよね。

ま、いっか

ってことで注意事項は以上です。

次はいよいよ製作に入りますが、少々長くなってしまったので、続きは次回ということにさせて頂き、このあと今回のまとめに入らせて頂きたいと思います。

4.まとめ

ではまとめましょう。

今回はプロターシリーズ第4弾ということで、往年のチャンピオンマシンMVアグスタ500㏄4気筒モデルを取り上げました。

ハイクオリティーシリーズの11306というコードナンバーを与えられたプロター終末期⁉のキットです。

復刻版でオリジナルはどうだったかわかりませんが、まず名物のフニャフニャゴムパーツ(軟質樹脂の部品で当サイトではこう呼んでいます)の使用はありませんでした。

こいつに触れる部分は経年で溶けてしまうので対策を講じないといけなかったんですが、このキットについてはその心配が無用です。

またチェーンが組み立て式になっていて、ディテールアップパーツが標準装備というところも褒めてあげたいポイントです。

ただ如何せん「まともに組めない」と定評のあるプロターですから(悪意はありません。むしろ好きなところです)一抹の不安は拭い切れないのが正直なところです。

あとは説明書がオリジナルをコピーしただけって感じで、文字が不鮮明なところがいくつもあって、読み取るのに苦労しました。

翻訳自体は機械ですけどね。

とは言え元が古いキットの割にディテールは良いので出来上がりはきっと満足のいくものになるでしょう。

参考にイタレリ版の完成写真を載せようと思います。

ということで、次回その2はホイールの組み立てから入ります。

バーチャルですけど、恰も作ってる気分になれるような内容を目指して書いていきますので、お楽しみに!

ありがとうございました。

次の記事:MV AGUSTA 500cc 4Cil(その2)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です