DUCATI 750Sport プロター 製作 1/9(その3)

リアルプロダクション第3弾 ドゥカティ750スポーツ -3

前の記事:DUCATI 750Sport 製作(その2)

プロター1/9DUCATI750Sportをつくる、3回目はフロントフェンダーの組み立てから始めます。

3-1. Montaggio del parafango anteriore:フロントフェンダーの組み立て

フロントフェンダーはサーフェーサーで下塗りしたらキャメルイエローで塗って光沢のクリヤーでコートします。

研ぎ出しはお好みでやってもやらなくてもいいかな~、フェンダーだし…

やる場合は淵の塗装を落とさないように注意します。

ここでは一応やっときました。

で、ここまでやっといてからあることに気が付きました。

このフェンダー実車は左右3本づつ計6個のリベットで固定されてるんですが、このキットの場合は写真のようにセンターに2個の穴が開いていてこの穴にステーを入れて固定するようになってました。

これは何とかしないと・・・

てことで、パテ埋めして表面均してもう一回塗装しなおしました。

手間がかかります・・・てか、良く見ておけばよかったんですが

実車のリベットは平べったいのですがなかなかいいのが無くて一番近い感じのWAVEさんのパーツを買ってきて使いました。

盛り上がりをなるべく無くそうと削ったりしてみたんですが、あまりに細かくて次項で載せた写真のような感じが限界でした。

プレミアムミラークロームを塗って、貼り付けはハセガワの両面テープを使って貼り付けました。

№.2-68フェンダーステーはグロスブラック⇒プレミアムミラークロームを塗って、元々フェンダーに固定するための突起2箇所を切り落としフェンダーを取り付けます。

3-2. Installazione ruota anteriore:フロントホイールの取り付け

今度はフロントホークにフェンダーとホイールを取り付けます。

先にフェンダーを取り付けます。ステーの突起部分をホーク側の穴に合わせて接着します。

№.2-65はグロスブラック⇒ジュラルミンシルバーで塗り、№.21、22ホイールハブと66ブレーキディスクはグロスブラックで塗装したあとアルミシルバーにライトグレーを混ぜて塗装します。

№.2-66ブレーキディスクは円の外側(パッドがあたる部分)をジュラルミンシルバーで塗装します。

最後に墨入れブラックをサッと筆塗して仕上げます。

塗装が済んだら各々ホイールに取り付け、№.5⁻31のスクリューを通してホークに組み込みます。

スクリューはプラ部品なので折らないように注意します。

№.2⁻65とスピードメーターを9番のゴムチューブを使って繋ぎますがこれは使わずにタミヤのビニールパイプを使用しました。

溶ける問題を回避するのとディテールも良くなります。

3-3.Assemblaggio di fiancate, fari e fanali posteriori:サイドカバー、ヘッドランプ、テールランプの組み立て

ここでは先ずサイドカバーを組み立てます。

フェンダーと同じ要領でキャメルイエローに塗装してデカールを貼ります。

デカールは擦って転写するタイプなので位置を正確に合わせて一発勝負で挑みます。

たまたま失敗しなかったのでわかりませんが、恐らく剥がして張り直しなんてことは出来ないと思いますので十分気を付けて作業します。

デカールを貼ったら光沢のクリヤーを初めは厚めに塗って十分乾かしてから研ぎ出しをします。

角の部分は塗装が剥がれやすいので注意します。撫でるくらいでいいと思います。

2~3回繰り返して最後にコンパウンドで磨きます。

ここまで済んだら右側のみバッテリーを取り付けます。

バッテリーは色の指定はないのでテキトーに白と青で塗り分けました。

バッテリーは接着せずはめ込むだけにします。

つづいてヘッドライトを組み立てます。

№.2⁻49と69をグロスブラック⇒プレミアムミラークロームで塗装し、ビニールパイプを通して№.2⁻69に付けて固定します。

レンズは縦横をみて取り付けますがギュッとはめ込む感じで接着剤は使いません。

もし緩いようだったらエナメル塗料のクリアを淵に塗って固定します。

テールランプはクリアパーツのおしり側をクリアレッドで塗ってからもう一つのクリアパーツをはめ込んで№.5-23に取り付けます。

№.5-23は予めセミグロスブラックで塗装しておきます。

№.5-32テールランプステーはセミグロスブラックで塗装しナンバーのシールを貼ってフェンダーに取り付けますが、この時ビニールパイプを内側から通して№.5-23に差し込んでおきます。

最後にテールランプを取り付けます。

3-4.tubazioni:パイピング

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コード類を繋いでいきます。

キットのコードは例のフニャフニャゴムパーツなので、使用はやめてタミヤなんかのビニールパイプを使うようにした方がいいです。

接続は説明書の系統を見てやればそんなに難しくはないですが、クランクケースに入るパイプだけ太いモノを用意します。図27のFのパイプです。

また、このパイプとLと表示のあるコードは抱き合わせてフレームにバンドで固定します。

このバンドもフニャフニャゴムパーツなので代替品を用意します。

そもそもこのバンド使い物なりませんでした。パイプに巻き付けて締めたらブチっと簡単に切れてしまいました。

代替に使うバンドは兎に角細いのがよかったのですが、1.6mm幅のインシュロックが最小のようでしたのでこれを使うことにしました。

この商品、アマゾンで今は10袋単位でしか購入できませんが、私が購入した時はばら売りされてて1袋で買いました。93円でした。

送料無料で93円の買い物なんて、ホント申し訳ないです。

さて、パイピングをしつつヘッドライトやサイドカバーも取り付けていきましょう。

こかすと折れそうなんでステップの取り付けは最後の最後にします。

グロスブラック⇒ジュラルミンシルバーで塗っておきます。

ヘッドライトはまあ問題なく付きました。ステーにかませるだけなんで…

サイドカバーもフレームに突起の部分を差し込む感じでなんてことはないんですが、何度か付けたり外したりしてたら突起の部分がポロっといとも簡単に折れてしまいました。

ハァ~~どうしようかな・・・

ということで知恵を絞って考えた挙句、マグネットで固定することにしました。

固定の方法は最初サイドカバー、フレームに各々マグネットを付けるつもりでしたがフレーム側にマグネットを埋め込む穴を開けると強度に問題が出そうなのでマグネットはサイドカバーだけにしました。

フレーム側はサイドカバーの突起部分が入る穴にM1.2位の黒ビスをねじ込んでサイドカバーのマグネットが吸着するようにしました。

ただ、マグネットの磁力が弱いのかビスの質の所為なのか、軽く触れただけで取れてしまうという感じです。

ま、飾っておくものだしOKです。

3-5.Montaggio marmitta e sella:マフラー、シートの組み立て

マフラーを組み立てます。

ちょっと仮組をしてみたら、ガーーン・・・・・左のマフラーまともに付かない。

どういうことかというとマフラーの先端、エンジンに繋がる辺りの曲がりの角度が悪くて無理やりつけようとするととっても変。

写真の白線で示した方向へ曲げてやらないと上手く入りません。

そこでブローして曲げることにしたんですが、まともな道具がないのでローソクの火で炙って曲げることにしました。

溶かしてしまうとアウトなので慎重に、且つ素早く火の上で振りながら丁度いい角度まで曲げていきました。

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いや~面倒な作業でした。

さて、マフラーを塗っていきます。

メッキを剥がして♯1000位のペーパーで表面を整えます。

№.2-14のステーはこの時点で接着しておきます。

サーフェーサーで下塗りをしたらグロスブラックで塗装します。

最後にプレミアムミラークロームで塗装します。

乾燥させて本体に本体に取り付けます。

シートカウルははサーフェーサーで下塗りしたらキャメルイエローで塗装します。

光沢のクリヤーを厚めに塗って十分乾燥させたら研ぎ出しをします。

♯1000位のペーパーをかけてクリヤーを塗って・・・を2回程やって最後は♯2000のペーパーをかけてクリヤーを塗ります。

仕上げにコンパウンドで磨いて水で濯いでおきます。

シートはこれまたフニャフニャゴムパーツなので何かで換装しないといけないんですが、この時点では取り敢えずそのまま取り付けました。

実車はシートカウルの天辺に丸いボルトが付いてるんですが、このキットには用意されてなかったのでWAVEさんの丸ボルトを取り付けています。

3-6. Montaggio di marmitta e serbatoio:マフラー、タンクの組み立て

いよいよ最後の工程ですが、これ以上何もないことを祈ります。

先ずタンクを組み立てます。

燃料キャップやコックは後にして、シートカウルと同じ要領で塗装します。研ぎ出しはデカールを貼ったあと行います。

塗装が終わったらデカールを貼付けますが、何度も言うように擦るタイプなので貼る位置をよ~く確認しながら行います。

研ぎ出しをしてテカテカになったら、燃料キャップと燃料コックを取り付けます。

右側マフラーと左右のステップ、忘れずにメインスタンドを取り付けます。

タンクは燃料コックとキャブレターの間を透明のチューブでつないでフレームに取り付けます。

シートカウルは左右の突起部分をフレーム側の穴に差し込んで固定しますが、こいつも何度か脱着を繰り返すうちに突起が折れてしまいました。

カウル側、フレーム側双方にマグネットを仕込んで脱着出来るように改良しました。

え~~、以上で完成となります。

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3-7.

最後の欄に書いてある文字(イタリア語のみ)を翻訳して載せました。

『苦情が苦情が発生した場合は、リクエストに送料を含めてください』

これは送料を入れろと言っているので恐らく紛失や壊れたパーツのオーダーのことを言ってるんでしょう。

つづいて右側の欄

『車やオートバイについては、コンテナのサプライヤーにお問い合わせください』

3-8.主なパーツの塗装レシピ(その3)

主なパーツに使用したカラーを塗装した順番で記載しています。

ブレーキディスク

  • ①タミヤLP-1ブラック
  • ②ガイアノーツ プレミアムミラークローム
  • ③タミヤ墨入れブラック(筆塗り)

ヘッドランプ

  • ①タミヤLP-1ブラック
  • ②ガイアノーツ プレミアムミラークローム

テールランプ

  • ①タミヤLP-5セミグロスブラック《ステー》
  • ②タミヤX-27クリヤレッド《テールレンズ》

ステップ類・ボルト・スクリュー

  • ①タミヤLP-1ブラック
  • ②GSIクレオスSM208スーパージュラルミン

マフラー

  • ①タミヤLP-1ブラック
  • ②ガイアノーツ プレミアムミラークローム

タンク・カウル・サイドカバー・フェンダー

  • ①タミヤ ファインサーフェイサー(ライトグレー)
  • ②タミヤTS-34 キャメルイエロー
  • ③GSIクレオスMr.スーパークリア光沢

3-9.今回のポイント

今回はフェンダーの塗装、取り付から始まってフロントタイヤ、灯火類の装着、パイピング、マフラー取り付け、そして最後にタンク、シートカウルの装着となんとか完成まで漕ぎつけました。

ポイントは幾つかありますが、まず塗装に関しては特に難しいところはなく、タンクやシートカウルなど研ぎ出しの際に淵のところなど塗装を落としてしまわないよう注意するくらいでしょう。

マフラーはメッキを落としたばかりの状態であればそのまま塗装に入ってもいいと思いますが、今回のように塗り直す場合はペーパー掛けをしてサーフェーサーで下塗りをしてから塗装します。

組み立ての方では本文でも触れていますがフェンダーが実車と違っていてリベットがないだけならまだしも、余計な穴があいていて、これはステーに取り付けるための穴なんですが、これを埋めねばなりません。

サイドカバーは脱着が出来るようにフレームに差し込むだけになっていますが、サイドカバー側の突起がすぐに折れてしまうので、初めからマグネット式に換装してしまうほうが手間が無いでしょう。

但しフレーム側にマグネットを仕込むのが難しいので今回は鋼製のビスを付けてくっつく様にしたんですが、磁石が片側だけだと指で触れた程度でポロっと落ちてしまうんですね。

ま、この辺はもっと強力な磁石にするとかで解決できるかもしれませんが、基本飾っておくものだし深掘りしないことにしました。

シートカウルも同様の理由でマグネットを仕込むことになりましたが、こちらはフレーム側にも仕込むことが出来たので安定した装着感を得られています。

最後に一番困ったのは左のマフラーですかね。

そのまんまでは角度が悪くてエンジン側に入らないなんて・・・

初めはコテライザーのブロー機能を使って慎重にやってたんですが、熱が弱いのかなかなか曲がってくれないのでとうとう痺れを切らせて直接火で炙るという手段にでてしまいました。(昔はよくやったんですけどね)

全体を通して・まとめ

さ~て、3回にわたってお送りしてきましたプロターの1/9スケール、DUCATI 750Sportのリアルプロダクション、いかがだったでしょうか。

冒頭にも書かせて頂きましたが、このプロターというメーカーのプラモデルキット、「まともに組めない」と評判だったんで、今回どんな展開になるのかドキドキ・ワクワクしながら挑戦してきました。

まさに評判通りドキドキ・ワクワクの連続で何度か途方に暮れる場面もありましたけど、常になんかこう「やってやるぜー!」って気にさせられました。

まともに組めないけど、まともに組まなきゃ気が済まなくなる、面倒な作業も面倒と思わせない、そんな不思議な魅力をもったキットでした。

実際出来上がりは十分満足のいくものとなりましたし、ディテールも大変素晴らしかったです。

至極の一台になりました。

あとは、例のフニャフニャゴムパーツの対策ですかね。

今回はパイプ類は極力使用を避けましたけど、シートやチェーンはそのまま使用しています。溶け出す前にレジン等で換装するなど対策をしないといけませんな。

ということで、あんまり纏まってませんが終わりにしたいと思います。

最後までご覧いただきありがとうございました。

ギャラリーの方に複数写真を掲載しています。

よろしかったらご覧ください。

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DUCATI 750Sport プロター 1/9 製作(その2)

リアルプロダクション第3弾 ドゥカティ750スポーツ -2

前の記事:DUCATI 750Sport 製作(その1)

「プロター1/9DUCATI750Sportをつくる」2回目はスイングアームの組み立てから始めます。

2-1.Montaggio braccio oscillante:スイングアームの組み立て

スイングアームは一体成型されています。グロスブラックで塗って半光沢のクリアでコートします。

№.5-33チェーンカバーもスイングアームと同色で塗装し、№.4-3のビスで取り付けます。

ビスと言ってもプラ部品です。以下プラビスと言います。

プラビスと№.2-16、17はグロスブラック⇒ジュラルミンシルバーの順で塗装します。

チェーンはジュラルミンシルバーを塗って、墨入れブラックを差しておきます。

つづいてエンジンをフレームにマウントします。

この時チェーンを前方のスプロケットに掛けておき、エンジンを右側3カ所、左側2カ所プラビスで固定します。

このプラビスはギュッと押し込む感じで取り付けるので一度付けてしまうと外すのが厄介です。

あまり外すことはないと思いますが…

スイングアームはチェーンを通してフレームに取り付けます。

№.5-27、28イグニッションコイルはセミグロスブラックで塗装し取り付けます。

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2-2.Gruppo ammortizzatore posteriore:リヤショックの組み立て

ショックアブソーバーを組み立てます。

リヤショックを構成するパーツは一度メッキを落としてからグロスブラックを塗り、メッキシルバー等で塗装します。

№.2-55及び56はホークの摺動部分になるので内側を電動リューター、無ければ丸形のヤスリ等で滑らかにしておきます。

スプリングを通して固定します。

2-3.Installazione dell’ammortizzatore posteriore:リヤショックの取り付け

リヤショックをフレームに固定します。

リヤショックの上側は№.4-2のプラビスで固定します。

下側は№.4-5のプラビスを通し、裏側を熱したドライバーなどで溶かして固定します。

メインスタンドは組み立ててフレームと同じくグロスブラックで塗装します。

2-4.Montaggio della forcella anteriore:フロントホークの組み立て

今度はフロントホークを組み立てます。

フロントホークのアッパー側№.2-7と8はメッキを落としてグロスブラック⇒メッキシルバー等で塗装します。

フロントホークのアンダー側№.5-19、20とブレーキキャリパー№.5-1をセミグロスブラックで塗装し、半光沢のクリアでコートします。

№.61はシルバーで塗装しブレーキキャリパーの上部に取り付け、№.4-1のプラビスで左側のホークに接着します。

シール部分№.5-5と6はフラットブラックで塗装します。

ホークのアンダー部分にスプリングを入れアッパー側ホークにシール部分を被せるようにして固定します。

シール部品の内側はアッパー側のホークが上下するので擦れて塗装が剥がれたりしないようリューター等で少しスカスカになるように削っておきます。

2-5.Installazione ruota posteriore:リヤホイールの取り付け

リヤホイールをスイングアームに組み込みます。

ブレーキパネル№.4-23とスプロケット№.2-15、48でホイールを挟むようにして、№.2-57、58をスイングアームの両サイドから№.5-30スクリューで通し固定します。

アジャスター部分の№.2-57、58も忘れずに。

スクリューはプラ部品なので折れないように注意します。

ホイールを付けたらブレーキカバーに№.2-5と62を取り付けチェーンをかけます。

ここで先ほどの課題についてです。

チェーンが軟質樹脂の部品なので対策しないといけないのですが、スプロケットの型をとってレジンで作り変えることにしました。

もしかしたら塗装してクリアコートしたら無事なのかも知れませんが、なんせ数年後に顕著に出るということで待ってられません。

レジンで作っちゃった方が無難だし早いと思います。

つづいてメインスタンドの取り付けですが、この段階では取り付けない方がいいです。

理由はスタンドを立てた時に車体を支える引っ掛けがちょっとした衝撃ですぐにポキッと折れてしまうからです。

実際この時は折れてしまったのでその部分を真鍮の棒を使って直しました。

こんなんなので、最後の最後に取り付けるようにします。

2-6.Montaggio della maniglia del misuratore:メーター・ハンドルの組み立て

メーター周りを組み立てます。

メーターパネル№.5-8をセミグロスブラックで塗装しておきます。

メーターケース№.2-32、33はグロスブラックで塗装したあとメッキシルバー等で塗装します。

その後速度計、回転計のデカールをそれぞれ貼りクリアレンズ部品を被せます。

接着剤は使用せずにエナメルのクリア塗料を塗って貼り付け、メーターパネルに取り付けます。

№.5-10トップブリッジはセミグロスブラックで塗装し、メーターパネルの下側に乗せるような感じで取り付けます。

次にハンドルを組み立てます。

ハンドルはグロスブラック⇒ジュラルミンシルバーの順で塗装したあと、レバーとブラケット部分をマスキングしてセミグロスブラックを塗ります。

№.2-18と2-28、29はジュラルミンシルバーで塗装してそれぞれの位置に取り付けます。

あとはグリップとブレーキリザーブタンクのキャップを取り付けます。

ただ、グリップはまんまゴムチューブって感じなので他のキットの好さげなやつを型取りしてレジンで作ることにしました。

2-7.Montaggio intorno alla parte anteriore:フロント周りの組み立て

ここではフロントホークをフレームに取り付けていきます。

図中の説明文には

『マットブラックカラーでペイント(ハンブロールエナメル33)』

と、記載されてます。ハンブロールとかいうメーカーさんの塗料ですかね…

では先ず№.5-9ステムとヘッドランプのステーをセミグロスブラックで塗装します。

ステーの方はブラケットの部分をジュラルミンシルバーで塗り分けます。

№.2-60もジュラルミンシルバーで塗っておきます。

ここからが厄介な作業です。

ステムをフレームの前部に通しつつ、フロントホークを両方同時にステムに通しつつ、そのままヘッドライトのステーとハンドルをホークに通しつつ、トップブリッジを被せて№.2-22、23のプラビスで留めます。

手が3本無いと付けられません。

こんな風にホークが下がってしまうので、ステムと両方のホークを持ち上げたままハンドルとランプのステーを通してトップブリッジを被せて神経質なプラビスで固定なんて手が2本もある私でもできません。

なのでホークを持ち上げたまま支えることのできるシステムを考案し・・・

なんとか取り付けることができました。

ふ~できたーと喜んだのも束の間、新たな問題が発生しました。

なっなんと、ハンドルのレバーの角度が、上に向いてるではないですか・・・

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写真でグリップの先端とクラッチレバーの先端を矢印で示していますが、この点と点を結ぶと上方向に上がっているのがわかります。

普通は赤で示した線のようにグリップより下がるはずなんですが・・・

あんなに苦労してホークを取り付けたのになんで今頃気付くんだ・・・

でも取り付け方向を間違えたとかいうことではなくこのキットの仕様のようです。

このまんまでもいいか~とも考えましたが、やはりここは向きを直すことにしました。

ハ~~ここで、どれだけ泣いたことか・・・

気を取り直して向きを変えます。先ずハンドルをブラケット根元からバキッと切り落とします。

そしたら写真の白線のところにピンバイスで穴を開け0.8mmの真鍮の棒を差し込みます。

反対側にも同じく穴を開け差し込んで接着します。

あとは継ぎ目を上手く処理して塗装します。

何とか修正できましたが、見るからに修復歴アリになってしまいました。トホホ・・・

と言う訳で、もう少し作業を進めようかと思ってたんですが、少々長くなってしまったので塗装レシピと今回のポイントを紹介して終わりにしたいと思います。

2-8.塗装レシピ

スイングアーム

  • ①タミヤTSー14ブラック
  • ③GSIクレオスMr.スーパークリア半光沢

チェーン

  • ①GSIクレオスSM208スーパージュラルミン
  • ②タミヤ墨入れ塗料 ブラック

リヤショックアブソーバー

  • ①タミヤLP-1ブラック
  • ②ガイアノーツ プレミアムミラークローム

フロントホーク(アッパー側)

  • ①タミヤLP-1ブラック
  • ②ガイアノーツ プレミアムミラークローム

フロントホーク(アンダー側)

  • ①タミヤLP-5セミグロスブラック
  • ②GSIクレオスMr.スーパークリア半光沢

メーターパネル

  • ①タミヤLP-5セミグロスブラック
  • ②GSIクレオスMr.スーパークリア半光沢

メーターケース

  • ①タミヤLP-1ブラック
  • ②ガイアノーツ プレミアムミラークローム

ハンドル

  • ①タミヤLP-1ブラック
  • ②GSIクレオスSM208スーパージュラルミン
  • ③タミヤXー18セミグロスブラック(エナメル)《レバー・ブラケット部を除く)

ステム・トップブリッジ

  • ①タミヤLP-5セミグロスブラック
  • ②GSIクレオスMr.スーパークリア半光沢

ステム・トップブリッジ

  • ①タミヤLP-5セミグロスブラック
  • ②GSIクレオスMr.スーパークリア半光沢
  • ③GSIクレオスSM208スーパージュラルミン《ブラケット部分》

ボルト(プラビス)類

  • ①タミヤLP-1ブラック
  • ②GSIクレオスSM208スーパージュラルミン

2-9.今回のポイント

プロターDUCATI750Sport製作その2ではエンジンのマウントから始まり前後の足回りの組み立てまでを行いました。

エンジンはプラビスを使ってフレームにマウントしますが、一度付けてしまうと外すのが困難です。

まあやり直しが必要になって外した際は鋼製のビスに変えればいいですし、初めからそうするのも手かもしれません。

チェーンはプロター名物フニャフニャゴムパーツです。

製作段階では知らなかったのでこのまま使用しましたが、実はこの軟質樹脂のパーツは年数が経つと接触しているプラスチックを溶かしてしまうのです。

これはある方から頂いた情報で初めは半信半疑でしたが、その後手に入れたプロターのキットでこの現象を確認することになりました。

ここでは詳しい話は割愛しますが、この記事で紹介していますのでご覧頂けたらと思います。

なのでこのまま放置すると数年後スプロケットは溶けてしまうということになります。

対策としてはチェーン自体を作るのは難しいのでそのまま使い、前後のスプロケットをレジンで作り換装するしかないのかと思います。

その他シートやホース類にもこの樹脂が使われているので、これら全てを換装する必要があります。

やれやれです。

さて次はフロントホークの取り付けについてです。

本文中にも書きましたが手が3本無いと難しい作業です。

とは言っても普通の人は3本無いので頭を使います。私の場合はフロントホークが持ち上がった状態になるよう台座を使ってなんとか2本の手で組みましたが、車体を逆さまにして組むのもいいかも知れません。

最後にハンドルですがレバーの向きというか位置が、グリップより上向きになっているので修正が必要です。

フロントホークを組み立てる前に修正すれば綺麗に出来たと思いますが、この時は組み立てたあとで気が付き、苦労して取り付けたホークを外す気には到底なれずに本編記載の手段を取ったわけです。

やはり「まともに組めない」は本当だったのか~と痛感させられました。

この先もどんな問題が噴出してくるのか・・・

次回その3は完結編の予定ですが、実際終わるかどうかわかりません。

ということで今回はここまで、、、

ありがとうございました。

次の記事:DUCATI 750Sport 製作(その3)

DUCATI 750Sport プロター 1/9 製作(その1)

リアルプロダクション第3弾 ドゥカティ750スポーツ -1

オートバイキットリアルプロダクション、第3弾はプロター社のキットを製作します。

プロターのキットといえば最初に頭に浮かぶのが独特なラインナップでしょう。

凡そ日本のメーカではリリースされないような車種が揃っていて興味をそそられます。

しかしキット自体は「まともに組めない」などと言われ、完成させるにはある程度の経験と知識が必要になります。

手間が掛かり、時間も掛かりますが上手く完成できた時の喜びは計り知れない。そんなところから今でも多くの熱狂的なファンがいるのでしょう。

その独特なラインナップの中から今回製作するのはDUCATI 750Sportです。

ドゥカティのモデルはタミヤやイタレリなどから数種類出ていますが、この750Sportはプロターのキット以外では見たことがありません。

ユニークなキットだと思います。

さて、前置きはこの辺にして早速始めていきたいと思います。

説明書に沿って、また説明書の内容は出来るだけ翻訳して掲載しながら進めていきたいと思います。

と言ってもこの説明書は以前記事にしたバーチャルプロダクション第1弾のBMWとは違って文章自体はそれほどありませんでした。

そんな訳で字数は少ないですが複数の言語で記載されている文章のうちイタリア語を自動翻訳して青字の『 』括りで掲載します。

変な日本語になってもそのまま掲載し、これはこれで楽しんで頂ければと思います。

「まともに組めないプロターのキット」・・・いったいどんな試練が待ち受けているのでしょうか。

1-1.attenzione:注意書き

先ずは注意書きを翻訳してみました。

『組み立てを開始する前に、薄いヤスリ、はさみ、先のとがったピンセットを使用してください。

クロームメッキされた部品は、接着される場所で注意深くこすり落とす必要があります。

接着剤は、キシレンまたはベンゼン、またはプラスチックの場合はマスチックでなければなりません。

モデルは元の色で作られています。

モデルのより良い結果を得たい場合は、着色された部分に透明なプラスチックペイントのコート(ブラシストローク)を適用することをお勧めします。

色が復活し、モデルがほこりから保護されます。

お好みの色で塗装することで、ネジなどのパーツを目立たせることができます。

アスタリスク*が付いている部分は接着する必要があります。マークのない部分を接着しないように十分注意してください。』

ここは意味通じますよね。

日本のメーカーも大体同じようなことが書いてあります。

次にデカールの貼り方です。

『1)保護紙をはがし、転写する対象物をカットしてください

2)被写体を装飾する面に近づけて、理想的な位置を探します。

3)正しい位置を確認し、転写する部分全体に軽い圧力で鉛筆を渡します。

4)マスターシートを持ち上げ、指で転写面を押してしっかりと接着させ、しわを修正します。』

こちらも難しい内容ではないですが、転写式のデカールなので一度貼ってしまうと位置の修正が難しいです。

てか、無理です。

訳文にも書いてありますが、よくよく位置を確認して転写するようにしましょう。

1-2.Montaggio ruote:ホイールの組み立て

最初の工程はホイールの組み立てです。

今回はメッキを落としてスポークを張替えることにします。組立てはそのあとです。

1-2.(1)メッキを落とす

先ずメッキを落とします。ホイールだけではなくその他のメッキパーツも全て落とします。

やり方はバケツに水を張り漂白剤を適量入れてメッキパーツを浸します。

フツーはこれできれいさっぱりメッキが落ちるんですが、このキットの場合メッキパーツになにやらコーティングしてあるようで何時間経っても落ちませんでした。

このような場合はラッカー系のシンナーに浸けて筆でゴシゴシしてから漂白剤に浸けるようにします。

ちょっと面倒でしたがなんとか落ちました。

1-2.(2)スポークを張替える

メッキを落としたらスポークを張替えます。

古いキットのわりにはそのままでもイケそうな細さでしたが、ここは折角なんで張り替えます。

面倒な作業ですが完成した時の出来栄えと喜びは計り知れません。

先ずはスポークの太さを決めます。今回は0.3mmのステンレス棒と0.4mmのアルミパイプを使用します。

1/9スケールなんでちょっと細いかなという気もしましたが、シャープな出来上がりを期待してこれでいくことにします。

では始めます。

先ずホイールに穴を開ける位置を確認します。

写真の白〇で記したところに穴を開けます。ちょっとわかりにくいかも知れませんが、スポークには表と裏があり写真の赤い線を表、白い線を裏とします。

表の赤い方の線はホイールリングの表側からリムの裏側へ入ります。裏の白い方の線はホイールリングの裏側からリムの裏側へ入ります。

なので表のスポークはホイールリングの穴に差込み、裏のスポークはホイールリングの裏側に接着するので穴は開けなくてもよいのです。白〇の部分のみピンバイスを使って穴を開けます。

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因みに作例では裏のスポーク用にも穴を開けています。

よく考えずに開けてしまったので裏から表へ出たところでカットして切断面を均すなど手間が掛かりました。

なので表のスポークだけ穴に通す方が手間が省けて見た目も良いと思います。

それでは穴を開けていきます。0.3mmのステンレス棒を使うのでドリル径は0.4mmにします。

穴を開けたら既存のスポークを1/3程切り取って、ステンレス棒を張っていきます。

ホイールを裏から見た写真です。

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表のスポーク(赤い線)は先端を2㎜くらい折り曲げて表側から差込みもう一方をリムの裏側で切断し瞬間接着剤で固定します。

裏のスポーク(白い線)はホイールリングの裏側に接着してもう一方をリムの裏側で切断し瞬間接着剤で固定します。

1/3位づつ張替えていきます。

1-2.(3)ホイールの組み立て・塗装

スポークを貼り終えたら組立てます。

説明書の通りにフロント、リヤそれぞれ左右のホイールを張り合わせます。

フロント、リヤそれぞれ左右のホイールを貼り合わせたら塗装していきます。

先ずスポーク部分にメタルプライマー塗布し、全体をグロスブラックで塗装します。

グロスブラックを塗装したらリムを両サイドから被せるように組付けます。

リムの組み付けが終わったら全体をジュラルミンシルバーで塗装し乾燥させます。

タイヤを履かせてホイールの組み立ては完了です。

1-3.Montaggio motore:エンジンの組み立て

エンジンの組み立てに入ります。

シリンダーブロックとクランケースを組み立てます。

シリンダーブロックは前後があるので注意します。

つづけてシリンダーヘッド、ベベルギヤケースを組み立てます。

シリンダーヘッドをシリンダーブロックに取り付け、ベベルギヤケース共にグロスブラックで塗装します。

エンジン本体はアルミシルバーにライトグレーを少し混ぜたものを塗装し、半光沢クリヤーでコートします。

乾いたらエナメルのブラックを薄めて全体にサッと筆で塗り付け、直後にざっと拭き取ります。

そのあとクリヤオレンジを薄めてクランケース下部に軽く吹きつけておきます。

ベベルギヤケースはセミグロスブラックで塗装したあと、半光沢のクリアでコートしボルト部分をエナメルのシルバーで差してエンジン本体に取り付けます。

次はキャブレター、クランケースカバー、ギヤトレインを組み立てます。

キャブレターは前方側をパーツ№.4-20と2-43、45、後方側をパーツ№.4-19と2-42、44で組みグロスブラックで塗装したあとアルミシルバーで塗装し、艶消しのクリヤーでコートします。

最後にエナメルのブラックを10倍程度に薄めてササっと筆塗しておきます。

クランケースカバーはグロスブラックで塗装したあとロゴの書いてある部分を残してマスキングをし、ジュラルミンシルバーで塗装します。

塗装が乾いたら半光沢のクリアでコートし、仕上げにロゴの部分に墨入れブラックを差します。

各々エンジン本体に取り付けます。

1-4.Assemblaggio del telaio:フレームの組み立て

フレームを組み立てます。

№.5-21に№.5-7を取り付け、№.5-34と35で挟むように接着し、サーフェーサーを吹きつけて下地を整え全体をグロスブラックで塗装します。

フェンダーは塗装してからフレームに取り付けます。

サーフェーサーで下地を整えたらボディと同じ色で塗装し光沢クリヤーでコートします。

ボディカラーは初めMr.カラーのキャラクターイエローを使用しましたが、薄い感じがしたのでタミヤのキャメルイエローを使用しました。

フェンダーは前方の突起をフレームの間に挟むように入れ、後ろ側はフレームのエンド部分の突起に差し込み固定します。

この時フレームエンドの突起が簡単に折れてしまい固定が上手くできなくなってしまいました。

そこでフレームの突起があったところにピンバイスで穴をあけ真鍮の棒を切って差し込みフェンダーを固定することにしました。(写真の赤く〇した部分)

折れやすいので初めからこの方法で対策しておいた方がいいかも知れません。

№.2-31ホーンはグロスブラック⇒ジュラルミンシルバーの順で塗装し、墨入れブラックを差して№.5-7に取り付けます。

ということで、ちょっと長くなってしまったので1回目の作業はここで終わりにして、塗装のレシピと今回のポイントを紹介して締めたいと思います。

1-5.塗装レシピ

主なパーツに使用したカラーを塗装した順番で記載しています。

※筆塗りと書いているもの以外は全てエアブラシ、またはスプレー缶を使用しています。

ホイール

  • ①タミヤTSー14ブラック
  • ②GSIクレオスSM208スーパージュラルミン

エンジン

  • ①タミヤTSー14ブラック
  • ②タミヤLPー70アルミシルバー + LPー34ライトグレー(5:1)
  • ③GSIクレオスMr.スーパークリア半光沢
  • ④タミヤ墨入れ塗料 ブラック
  • ⑤タミヤⅩー26クリヤオレンジ(エナメル)

ベベルギヤケース

  • ①タミヤLP-5セミグロスブラック
  • ②GSIクレオスMr.スーパークリア半光沢
  • ③ガイアノーツ ピンポイントシルバー《ボルト部分》

キャブレター

  • ①タミヤLP-1ブラック
  • ②タミヤLPー70アルミシルバー
  • ③GSIクレオスMr.スーパークリア艶消し
  • ④タミヤXー18セミグロスブラック(エナメル・10倍程度に希釈)《筆塗り》

クランクケースカバー

  • ①タミヤLP-1ブラック
  • ②GSIクレオスSM208スーパージュラルミン《名盤部分のみ》
  • ③GSIクレオスMr.スーパークリア半光沢
  • ④タミヤ墨入れ塗料 ブラック《名盤部分のみ》

フレーム

  • ①タミヤスーパーサーフェイサー
  • ②タミヤTSー14ブラック

フェンダー

  • ①タミヤスーパーサーフェイサー
  • ②タミヤTS-34キャメルイエロー
  • ③GSIクレオスMr.スーパークリア光沢

ホーン

  • ①タミヤLP-1ブラック
  • ②GSIクレオスSM208スーパージュラルミン
  • ③タミヤ墨入れ塗料 ブラック《筆塗り》

1-6.今回のポイント

今回はホイール、エンジン、フレームの組み立てまで完了しました。

ここで簡単に今回のお浚いをしておこうと思います。

先ず最初の工程、ホイールの組み立てについて、

本編でも紹介してきましたがスポークホイールはスポークの張替えをお勧めします。

地道でとても面倒な作業ですが出来上がりの満足感は格別なものになります。

特にこういった古いキットであれば気合も入りますので、そのノリでやってしまえばどうってことないです。

出来るか出来ないかではなくて、やるかやらないかの違いだけです。

エラソーにすいません。私も初めは誤ってスポークを折ってしまいやむにやまれずやることになったんですが、やってみたら時間は掛かりましたけど出来上がった時の達成感というか喜びは一入でした。

ということで、ぜひ挑戦してみてください。

次にエンジン周りですけど、古い車両なので経年で色褪せた感じを出そうと思いましてアルミ系の色でただ塗るのではなくグレイを混ぜて塗装し、仕上げにクリヤーオレンジで汚れ具合を醸し出してみました。

こういったところはプロの技には到底及びませんが、この程度でもそれなりに雰囲気が出せると思います。

今回のポイントとしてはこんなところでしょうか。

「まともに組めない!」と噂のプロター製のプラモデルでしたが、ここまでのところは大きな問題もなく進めてこれてます。

次回はエンジンのマウント、足回りの組み立てに入ります。

お楽しみに!

ありがとうございました。

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