バーチャルプロダクション プロターA.J.S 7R -3
高価な絶版プラモデルを恰も買って作ってる気分になれるバーチャルプロダクションのプロターシリーズ第3弾A.J.S.7R(その3)始めていきます。
今回は最終回となる予定です。
前回はエンジンをフレームにマウントするところまで行いましたが、今回は足回りからスタートです。
尚、本項でもメッキパーツについてはメッキを落とした前提で記載しています。
では早速作業を開始します。
1.Montaggio gruppo ammortizzatori posteriori:リヤショックアブソーバーアセンブリ
リヤショックを組み立てます。
№.48と57はグロスブラックを下地に塗ってシルバーで塗装します。
№.12はグロスブラックで塗装します。
各々塗装したらスプリングを№.48と57で挟むようにして取り付け、№.12をスプリングの位置まで被せます。
Φ1.4×4のビスでショックの上側をフレームに、下側をスイングアームに固定します。
№.10のステップはグロスブラックで塗装してフレームに取り付けます。
因みにこの項では注意書きのようなものはありませんでした。
2.Montaggio gruppo ammortizzatori anteriori:フロントショックアブソーバーの組み立て
今度はフロントショックを組み立てます。
№.5、39、42~44と55、56はグロスブラックで下塗りしてジュラルミンシルバーで塗装します。
№.18はグロスブラックで塗装します。
ハンドルのグリップ㉔と㉕は例の軟質樹脂パーツなので使用は避けて、型を取ってレジンで作り変えます。
組み立ては先ず№.42(左は43)に№.5を当て№.44を被せるように通して№.42(左は43)に接着します。
№.44の筒の中にスプリングを入れその上から№.18を被せます。
ハンドルを№.5の突き出た部分に接着し№.18と39をフレームに挟んでΦ2.5×18のビスで固定します。
ちょっと分かりずらいので構成を図示してみました。正面から見た図です。
わかりますかね・・・ひとまず次へ
最後に№.70をグロスブラック⇒ジュラルミンシルバーで塗装し取り付けます。
3.Montaggio ruote:ホイールアセンブリ
ホイールを組み立てます。
最初に注意書きを載せておきます。
『重要:タイヤをリムに取り付ける前に、リムの部品が完全に接着されていることを確認してください。』
『3.00-19(Ruota anteriore):前輪』『3.25-18(Routa posteriore):後輪』
タイヤ装着時の注意と前輪・後輪のタイヤサイズの記載ですね、了解しました!
さて、最近私はスポークホイールを見ると無性に張替えをしたくなってしまいます。
地道でとても面倒な作業ですが完成した時の悦びは言いようのないものだからです。
しかしこのキットのように細く出来の好いものもあり、迷うこともあります。
実は今その迷いの中にいます・・・
そして今決断しました。このまま行こう・・・
ということで、そうですね折角プロターさんがいいモノ作ってくれたので張り替えはせずにこのまま組み立てます。
先ず前輪から、№.13どうし、8と17どうしを接着してからセミグロスブラックで塗装します。
№.14、29、31と113はジュラルミンシルバーで塗装します。下地にグロスブラックを塗っておきます。
塗装が乾いたら各パーツを説明図に従って重ね合わせ接着します。
後輪も№.13どうし、8と17どうしを接着してからセミグロスブラックで塗装します。
№.29~32と59は下地にグロスブラックを塗ってからジュラルミンシルバーで塗装します。
前輪と同様塗装が乾いたら各パーツを説明図に従って重ね合わせ接着します。
4.Montaggio ruota anteriore – gruppo freno:前輪の組み立て-ブレーキユニット
前輪をフロントホークに組み込みます。
ここでも最初に注意書きを載せておきます。
『重要:ホイールはシート内で自由に回転する必要があります。』
まあ、そうですよね、タイヤなんだから・・・
先ず各パーツを塗装します。
№.26フェンダーはグロスブラックで塗装し、光沢のクリヤーでコートして乾燥させます。
十分乾燥させたら#1000位のペーパーを掛け再度光沢クリヤーを吹いてもう1回くらいは研ぎ出しをします。
最後のクリヤーを吹いたら半日程度置いてコンパウンドで磨きます。
№.38、52、61はジュラルミンシルバーで、№.50と53はアルミシルバーで塗装します。何れも下地にグロスブラックを塗装します。
№.24ブレーキパネルはフラットブラックで塗装します。
各々塗装が完了したら組み立てていきます。
ブレーキパネルに取り付けた№.50と53には墨入れブラックをを薄く塗っておくときっといい感じになります。
最後にゴムチューブをそれぞれ繋ぎます。
5.Montaggio ruota posteriore – gruppo freno:後輪アセンブリ-ブレーキユニット
後輪をスイングアームに組み込みます。
先ずは注意書きから・・・
『重要:ホイールはシート内で自由に回転する必要があります。』
前項と同じですね。そのようにします。
ブレーキワイヤーがA.J.S.版とマチレス版で違うので注意します。
№.25ブレーキパネルはフラットブラックで塗装します。
№.51又は69はジュラルミンシルバー、それ以外のパーツはアルミシルバーで塗装します。下地のブラックを忘れずに!
塗装が済んだらホイールにブレーキパネルを取り付け、Φ2×26のビスでホイールと両サイドのアジャスター(№.67、114)を通してスイングアームに組み込みます。
最後に他の細かいパーツを取り付けます。
6.Montaggio serbatoio (A.J.S.):タンクアセンブリ(A.J.S.)
ここでタンクの組み立てをします。
タンクはA.J.S.版とマチレス版の両方載ってます。
この項はA.J.S.版の説明になります。
A.J.S.版は更に標準タンクと大容量タンクの2種類から選んで組み立てるようになっていますが、違いが分かりません。
図の上段が標準タンク、下段が大容量タンクの説明になってるんですけど、どう見ても両方同じだよね。
何が違うんでしょうね?
ま、取り敢えず標準タンクってことで進めます。
№.21と28を接着してグロスブラックで塗装します。
デカールを貼って十分乾燥させ光沢のクリヤーを厚めに吹きますが、初めは砂吹きを数回繰り返してデカールに影響がないようなら厚めに吹いていきます。
夏場なら3日、冬場は1週間は乾燥させて研ぎ出しをします。
#1000位のペーパーを掛けクリヤーを吹いて、を2~3回繰り返し、最後のクリヤーを吹いたら半日おいてコンパウンドで磨きます。
№.74と91はフラットアルミ、ジュラルミンシルバーで塗装します。何れも下地にグロスブラックを塗っておきます。
塗装が完了したら各々組み立てます。
最後にゴムチューブを3本繋ぎます。
長さは説明図にそれぞれ記載されているのでそれに合わせて切って繋げます。
ここで注意書きを載せておきます。
『重要:タンクをフレームに固定した後、このケーブルをキャブレターの下に通して取り付けます』
このケーブルとなっているのはこの項の全てのケーブルのことです。
7.Montaggio serbatoio (MATCHLESS):タンクアセンブリ(マチレス)
こちらはマチレス版タンクの組み立てです。
一応載せときます。
マチレス版は大容量タンクのみとなっています。
まあ、標準タンクと何が違うのか相変わらずわかりませんが・・・
A.J.S.版との違いはデカールだけなので細かい説明は割愛します。
8.Montaggio cupolino e strumentazione:フロントガラスと計装アセンブリ
カウルとメーターパネルを組み立てます。
№.19カウルはグロスブラックで塗装します。
デカールをA.J.S.版、マチレス版どちらか選んで貼り付け、光沢のクリアでコートし、2~3回研ぎ出しをして仕上げます。
№.16メーターパネルをフラットブラックで塗装し、メーターケースの周りをマスキングしてジュラルミンシルバーで塗装します。
デカールを貼って№.103クリアパーツを被せますが、接着剤は使わず代わりにエナメル塗料のクリヤを使います。
スクリーンは接着剤のはみ出しに注意して取り付けます。
最後にゴムチューブをメーターパネルに繋げます。
9.Montaggio finale – applicazione decal:最終組み立て-デカールアプリケーション
いよいよ最後の工程です。
ゼッケンプレートはグロスブラックで塗装し、デカールを貼り付けたあとカウルと同じ要領で研ぎ出しをしてサイドカバーに取り付けます。
№.36はグロスブラックを下地に塗ってジュラルミンシルバーで塗装し、トップブリッジに取り付けます。
スタンドは組み立ててからグロスブラック、シートはセミグロスブラックで塗装し半光沢のクリアでコートします。
シートを取り付け、スタンドに車両を乗せて完了です。
10.まとめ
無事完成できました。
無事と言ってもバーチャルなんで失敗もくそもないんですが、でもこうしてシミュレーションしてみるとキットの癖みたいなものがわかって来て、実際の組み立ての際には準備と対策と心構えが事が出来るので、結果無事に完成するってことですよ。(注:大きめに言ってます)
さてこのキットについてですが、先ず説明書の内容が初期のプロター製品に比べると格段に進歩していました。
このシリーズの第1弾、第2弾で取り上げたキットの説明書なんかは、画が手書きのような感じのもので、微妙な取り付け位置なんかが分かりづらく、そのためか文字で説明しているところがやたらとあって、しかも外国語で読めないと来ていましたから、説明文の読めない私のような日本人にとっては格段に良くなっていました。
パーツの精度はどうでしょうか。これは実際作ってみないと何とも言えませんが、見た目には第1、第2世代のモノより良くなっているように思います。
よく箱絵だけ変えて中身は昔のまんまの型で作られてるキットがありますが、こいつに関してはランナーの部品番号の表示が鮮明でパーティングラインのところの大きなバリなどはほぼ無く以前の使い回し的な感じはありませんでした。
とはいってもプロターなんで油断は禁物です。
フロント、リヤのショックアブソーバーの組み立ては結構手こずりそうですし、例のフニャフニャゴムパーツ対策もしないといけないので、やはりある程度は覚悟を決めて臨む必要があるかと思います。
そんな訳でもしこのA.J.S.7Rに挑戦する機会がありましたら、この記事を参考に励んでみてください。
それでは3回にわたってお送りしてきましたプロターA.J.S.7Rの回、この辺で終わりにしたいと思います。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。