HONDA NSR500 ’84 タミヤ 1/12 製作(その4)

リアルプロダクション第1弾 ホンダNSR500 -4

前の記事:1/12 タミヤ HONDA NSR500 製作(その3)

今回は4回目、最終回となります。

いよいよ完成間近です・・・

4-1.シートカウル、アンダーカウルの組立て

シートカウルとアンダーカウルを組み立てます。

カウル類は完成後一番目に付くところなので丁寧に組立てます。パーツ同士を合わせて裏側から流し込みタイプの接着剤を塗布していくとはみ出さずに綺麗に付きます。

タンクは説明書では最後の方に出てきますが、ここで組立てて塗装してしまいます。

パーツ№.A2とA3を組付けます。

4-2.タンク、カウル類の塗装

タンク、カウル類は先ず全体をグロスホワイトで塗装します。

このキットではサーフェーサーは使用していません。下地が城でしたし他の色を重ねるのであまり厚塗りしたくないからです。この辺は作る方のセンスでいいと思います。

グロスホワイトを2回くらい塗ったらよ~く乾燥させます。冬場だったら3日程度、夏場でも1~2日は乾燥させます。この後マスキングをする際、指を強く押し付けて指紋がついてしまわないようにするためですので気長に待ちましょう。失敗してやり直すより遥かにいいです。

ということで十分乾燥させたらマスキングをしていきます。

このキットにはマスキングラインシールといって、マスキングの型が印刷されたシートが付いています。

このありがたい便利なシートからラインに沿って丁寧に切り出しカウルに貼り付けます。

このマスキングシールにはポイントとなる ”►” マークが付いているので説明書をよく見ながらこのマークの合わせ目を確認して貼り付けていきます。

また、このマスキングシールではカバーできない部分があるので、そこは別売りのマスキングテープを使用してマスクしておきます。

忘れると悲しい目にあいます・・・実をいうと私は忘れて勢いよく塗装してしまいました。その結果当たり前ですが、お出直しと相成りました。

この悲しい思いを誰にも味わってほしくないという思いから、特に強調しておきます。

ま、フツーの人なら忘れるわけないか・・・

さて、つづきを書いていきます。

マスキングをしたら今度は赤色で塗装します。濃い目の赤でいいと思います。使ったのはタミヤのスプレー缶TS-8イタリアンレッドです。

下地が白なんでそのまま塗ってもいいですが、今回はタミヤのピンクサーフェーサーを吹いてからイタリアンレッド1回塗りで終わらせました。

下地が白でも赤系の色の場合は2~3回は重ね塗りしないと発色が悪いんで、またあまり厚塗りはしたくないんでそれならピンクサーフェーサー1回、イタリアンレッド1回でいこうという趣旨です。

赤色塗装にはこのピンクサーフェーサー、持って来いです。赤って元々難しいんですよね。濃いようでいて下地の色が出てしまう。従って2~3回の重ね塗りが必要になったりして厚塗り気味になってしまいます。このピンクサーフェーサーを使うと1~2回の塗装で鮮やかに発色します。よろしかったら使ってみてください。

4-3.デカール貼り

前項で白と赤色の塗り分けが出来たらデカールを貼っていきます。

ん、青は・・・とお思いのあなた、ご安心ください。このキットでは青の部分はデカールで表現されています。勿論デカールじゃやだーって方も多く居らっしゃると思いますので、そんな方々は赤を塗装した後マスキングをしてロイヤルブルーで塗って頂ければいいと思います。

私の場合はデカールを使用したんですが、シートカウルの排気管周りを貼るのに結構苦労しました。熱めのぬるま湯(変な表現ですが、わかります?)にデカールを浸して極力柔らかい状態にして貼らないとなかなか上手くいきません。結局失敗してこの部分だけ塗装する羽目になりました。

ということで、初めからデカールは使わないで塗装しちゃった方が、結果的に良かったかもしれません。あくまで私の場合ですが・・・

えーと、それでデカールですが先ほども書きましたように冬場でしたら熱めのぬるま湯、夏場でもなるべくぬるま湯を使って剥がしてください。また、必要に応じてマークフィットなる柔軟液の使用をお勧めします。特にフロントカウルの全面、黄色のゼッケンは球面状になじませるためマークフィットを使用します。なければ蒸しタイルを充ててもいいです。とにかく破れないように注意して馴染ませます。

因みにマークフィットですがソフトなタイプとハードなタイプ、超ハードなタイプがあります。違いはデカールを柔らかくする効力なので初心者の方はいきなりハードタイプは使わない方がいいと思います。位置決めをしっかりした後からでないと塗ってから、あっいけねーといって貼り直しが簡単にできなくなってしまいます。デカールがフニャフニャになってしまうので、動かす際に変形したり切れてしまうことがあります。ハードタイプの使用には十分ご注意を・・・

4-4.塗装の仕上げ、クリヤーコート

さて、なんとかデカール貼りまで完了したらクリヤーでコーティングしていきます。

デカールはよく乾燥させたあとに行ってください。

ん、カウルの裏側塗ったっけ・・・いいの?クリヤー吹いちゃって・・・

ご心配なく。先にクリヤー吹いちゃいます。

クリヤーは光沢のあるものを使用します。私の場合はスプレー缶タイプを使用しています。

一気に片付けられますからね・・・

で、塗り方のポイントですが最初は砂吹きで2回程、その後厚めに2回程吹いていきます。

砂吹きをするのはデカールにいきなりかけてしまうと変形したり、気泡が出たりするためです。

砂吹きとは遠目から軽~く吹くように、塗料が付着すると同時に乾燥してしまう位の感じで吹き付けることを言います。よく出てくる言葉ですので覚えておくと便利です。

さて、厚めのクリヤー塗装が終わったら暫く乾燥させます。最低でも1週間は放置しましょう。

ここで焦ると失敗します。ラッカー系のクリヤーの場合、表面は乾いていそうで指でつまんだりすると指紋が付いちゃうことがあります。この指紋が厄介なんですよ。結構深く跡が残ってちょっとペーパー掛けたくらいじゃ全然取れません。これで何度も失敗している私は乾燥中は決して触れたりはしません。気長に、心大きく待ちましょう。

じっと辛抱

さて、1週間開けたら今度は研ぎ出しをします。

ま、しなくてもこれで十分と思う方もいるかも知れませんが、是非やりましょう。光沢が明らかに違ってきますんで、それと研ぎ出しにはもう一つ意味がありまして、デカールの段差を無くして文字や記号など実車と同じような塗装された感を出すためでもあります。「如何にもデカール貼ってんな~」から脱却できるんです。

で、研ぐ方法ですが先ず1000のペーパーで全体を研ぎます。研ぐといっても塗装やデカールを剥がしてしまっては元も子もないんで、少し力を入れてゴシゴシと2~3回やればいいでしょう。

角っこの部分などは塗装が薄くなっているので、1回撫でる程度にしておきます。

研いだらまた光沢のクリヤーを吹き付けます。今度はそれほど厚く塗らずに全体をコートします。

乾いたらまた研ぐという工程を後はお好きなだけ繰り返していただきます。

って、あんまりやり過ぎてもクリヤーが分厚くなるだけでかえってディテールを損なう恐れがありますので、適当なところでやめておきます。なんでもやり過ぎは禁物です。私の場合は2回やって終わりにしてます。

研ぎ出しの後クリヤーを吹いて乾燥させる時間は1週間とはいわないまでも、3日は我慢しましょう。

では、2回研いでクリヤーを吹いた後という想定で話を進めましょう。

最後の研ぎ出しの後吹いたクリヤーは24時間程乾燥させたら次の工程に移ります。

今度は2000番のペーパーで全体を優しく撫でる様に研いでいきます。

指紋を付けないように気を付けてください。

研ぎが終わったらまたクリヤーを吹いていきますが、全体を覆う程度で厚く塗り過ぎないように注意します。

今度は半日程度乾燥させ、コンパウンドで最後の磨きをかけます。細目 ⇒ 仕上げ目の順でかけていきますが、細目だけでもいいと思います。

磨き終わったら水で流して柔らかい布などで吹いておきます。

長かった塗装編もこれでおしまいです。

と、思いきやまだ裏側塗ってませんでした。

さっき後でと言っておきながら、いかんいかん・・・

タンクとカウルの裏側はエナメルのフラットブラックをエアブラシで塗装します。

この時特に表面側にマスキングをするなどいったことは行いません。勿論吹き付けの最中はみ出してしまいますが気にせず裏側全体を塗装します。

フラットブラックで塗装が済んだら、はみ出た塗料をエナメルのうすめ液で拭き取っていきます。

綺麗に拭き取れたら今度こそこれで完了です。

最後の工程に進みます。

4-5.カウル・タンク・シートの取付け

さーていよいよ最後の最後ですよ。

焦って台無しにしないよう、はやる気持ちを抑えて落ち着いていきましょう。

先ずはパーツ№.A12とA13カウル取付け用のステーを塗装します。

セミグロスブラックで塗装後、先端部分をエナメルのシルバーで筆塗りして本体側へ取り付けます。

その後アッパー側のカウルをM.12のビス2本で取り付け、スクリーンをはめ込みます。

スクリーンは接着しません。

つづいてシートカウルをマフラーを通して取り付けます。

パーツ№.C41、C51シートをラバーブラックで塗装します。セミグロスブラックを塗装して、艶消しクリヤーでコートでもいいかと思います。ま、どちらかお好みで・・・

乾燥させてカウルに取り付けます。

パーツ№.C63、C64エアインテークをセミグロスブラックで塗装してタンクに取り付けます。

タンクをM.12のビスで車両本体に取り付けます。

パーツ№.B11、B12左右のステップをシルバーで塗装し、足を乗せるラバー部をフラットブラックで塗り取り付けます。

最後にアンダーカウルをはめ込むように取り付けます。

以上で全ての工程を終了です。

4-6.主なパーツの塗装レシピ(第4回)

主なパーツに使用したカラーを塗装した順番で記載しています。

◆タンク・カウル類

  • ①タミヤTSー26ピュアホワイト
  • ②タミヤ ファインサーフェイサー《ピンク》(赤塗装部の下地用)
  • ③タミヤTSー8イタリアンレッド
  • ④タミヤXー3ロイヤルブルー
  • ⑤GSIクレオス Mr.スーパークリアー光沢

4-7.今回のポイント

今回最終回のポイントはタンクやカウルの仕上げに尽きるかと思います。

ピュアホワイトで塗装した後のマスキングはこのキットに付属のマスキングシートで行います。丁寧に切り出して►マークの付いた部分を本体側のポイントに合わせて貼り付けます。

本文中にも書きましたが、マスキングシートから切り出したテープではカバーできないところもありますので、説明書をよく見て漏れの無いようにマスキングします。

赤を塗装する前にはピンクサーフェーサーを1回吹いておくと発色が良くなりますので、重ね塗りをしなくてもよくなります。

デカールはぬるま湯に浸して剥がします。ま、夏場は水でも平気ですけど冬場はぬるま湯でないと剥がれる様になるまで時間が掛かりますし、破れやすくなりますので気を付けます。

特に、今回のようなカウルの先端のような球面上の上に貼る場合は熱めのぬるま湯で柔らかくした上にマークフィットなどを使用して段々に馴染ませていきます。

蒸しタオルなんかで覆ってしまうのもいいかも知れません。

マークフィットは先にも書きましたが、ソフトなものから超ハードなものまでいくつか種類がありますので用途に合わせて使い分けていきましょう。

因みに超ハードなタイプのボトルには上級者向けと書いてあり、私には使う資格がありませんでした。

これを使うとデカールがフニャフニャになって凹凸なんかに確かに馴染むんですが、一発勝負でやり直しが出来ません。使う場合はしっかりと位置決めをしてから使うようにしましょう。

研ぎ出しは正直やらなくてもそれなりの出来栄えになりますが、やったものと比べると遥かに見劣りします。また、デカールの文字など如何にもデカール貼ってんなーという感じのものが、下地とデカールの段差を無くすために本体に印刷されてるかのような見栄えにすることが期待できます。

ですので出来るだけ研ぎ出しは、することをお勧めします。

研ぎ出しの回数は上の説明では2回ほど行っていますが、これ以上はあまり効果ない気がします。かえって塗料が厚くなりひび割れなどが起きてくる可能性があるので、ほどほどにしておくのがいいでしょう。

最後にクリアーコーティングについてです。

初めに吹く場合は砂吹きでデカールをいたわりながら、その後は少々厚めに吹いて乾燥させます。

冬場は1週間、夏場でも最低3日は乾燥させます。

乾燥時間も段階を追うごとに変化します、というかさせます。最後のコンパウンドをかける前は半日程度乾燥した状態でかけていったりしますんで、この辺はあまり理屈によらず自身の感覚でやってしまうのがいいと思います。

ま、なんでもそうですがあまり既成概念に囚われない方がうまくいったりしますんで、自身の感性や経験を信じてやっていくのがよろしいかと思います。

ということで4回にわたってお送りしてきましたタミヤ1/12スケールNSR500(’84)の製作記録、如何でしたでしょうか。

作り応えのあるいいキットでした。エンジン周りのディテールや組み方、足回りなんかも実に精巧な造りで流石だなーと思いました。

個人的にはこのスケールでこのキットに対抗できるのは、同じタミヤのホンダRC166以外に思い付かないな~

と言う訳で、次回のリアルプロダクションはHONDA RC166にしようと思いますのでお楽しみに・・・

それでは最後までお読みいただきありがとうございました。

失礼いたします・・・

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