リアルプロダクション第3弾 ドゥカティ750スポーツ -2
「プロター1/9DUCATI750Sportをつくる」2回目はスイングアームの組み立てから始めます。
2-1.Montaggio braccio oscillante:スイングアームの組み立て
スイングアームは一体成型されています。グロスブラックで塗って半光沢のクリアでコートします。
№.5-33チェーンカバーもスイングアームと同色で塗装し、№.4-3のビスで取り付けます。
ビスと言ってもプラ部品です。以下プラビスと言います。
プラビスと№.2-16、17はグロスブラック⇒ジュラルミンシルバーの順で塗装します。
チェーンはジュラルミンシルバーを塗って、墨入れブラックを差しておきます。
つづいてエンジンをフレームにマウントします。
この時チェーンを前方のスプロケットに掛けておき、エンジンを右側3カ所、左側2カ所プラビスで固定します。
このプラビスはギュッと押し込む感じで取り付けるので一度付けてしまうと外すのが厄介です。
あまり外すことはないと思いますが…
スイングアームはチェーンを通してフレームに取り付けます。
№.5-27、28イグニッションコイルはセミグロスブラックで塗装し取り付けます。
2-2.Gruppo ammortizzatore posteriore:リヤショックの組み立て
ショックアブソーバーを組み立てます。
リヤショックを構成するパーツは一度メッキを落としてからグロスブラックを塗り、メッキシルバー等で塗装します。
№.2-55及び56はホークの摺動部分になるので内側を電動リューター、無ければ丸形のヤスリ等で滑らかにしておきます。
スプリングを通して固定します。
2-3.Installazione dell’ammortizzatore posteriore:リヤショックの取り付け
リヤショックをフレームに固定します。
リヤショックの上側は№.4-2のプラビスで固定します。
下側は№.4-5のプラビスを通し、裏側を熱したドライバーなどで溶かして固定します。
メインスタンドは組み立ててフレームと同じくグロスブラックで塗装します。
2-4.Montaggio della forcella anteriore:フロントホークの組み立て
今度はフロントホークを組み立てます。
フロントホークのアッパー側№.2-7と8はメッキを落としてグロスブラック⇒メッキシルバー等で塗装します。
フロントホークのアンダー側№.5-19、20とブレーキキャリパー№.5-1をセミグロスブラックで塗装し、半光沢のクリアでコートします。
№.61はシルバーで塗装しブレーキキャリパーの上部に取り付け、№.4-1のプラビスで左側のホークに接着します。
シール部分№.5-5と6はフラットブラックで塗装します。
ホークのアンダー部分にスプリングを入れアッパー側ホークにシール部分を被せるようにして固定します。
シール部品の内側はアッパー側のホークが上下するので擦れて塗装が剥がれたりしないようリューター等で少しスカスカになるように削っておきます。
2-5.Installazione ruota posteriore:リヤホイールの取り付け
リヤホイールをスイングアームに組み込みます。
ブレーキパネル№.4-23とスプロケット№.2-15、48でホイールを挟むようにして、№.2-57、58をスイングアームの両サイドから№.5-30スクリューで通し固定します。
アジャスター部分の№.2-57、58も忘れずに。
スクリューはプラ部品なので折れないように注意します。
ホイールを付けたらブレーキカバーに№.2-5と62を取り付けチェーンをかけます。
ここで先ほどの課題についてです。
チェーンが軟質樹脂の部品なので対策しないといけないのですが、スプロケットの型をとってレジンで作り変えることにしました。
もしかしたら塗装してクリアコートしたら無事なのかも知れませんが、なんせ数年後に顕著に出るということで待ってられません。
レジンで作っちゃった方が無難だし早いと思います。
つづいてメインスタンドの取り付けですが、この段階では取り付けない方がいいです。
理由はスタンドを立てた時に車体を支える引っ掛けがちょっとした衝撃ですぐにポキッと折れてしまうからです。
実際この時は折れてしまったのでその部分を真鍮の棒を使って直しました。
こんなんなので、最後の最後に取り付けるようにします。
2-6.Montaggio della maniglia del misuratore:メーター・ハンドルの組み立て
メーター周りを組み立てます。
メーターパネル№.5-8をセミグロスブラックで塗装しておきます。
メーターケース№.2-32、33はグロスブラックで塗装したあとメッキシルバー等で塗装します。
その後速度計、回転計のデカールをそれぞれ貼りクリアレンズ部品を被せます。
接着剤は使用せずにエナメルのクリア塗料を塗って貼り付け、メーターパネルに取り付けます。
№.5-10トップブリッジはセミグロスブラックで塗装し、メーターパネルの下側に乗せるような感じで取り付けます。
次にハンドルを組み立てます。
ハンドルはグロスブラック⇒ジュラルミンシルバーの順で塗装したあと、レバーとブラケット部分をマスキングしてセミグロスブラックを塗ります。
№.2-18と2-28、29はジュラルミンシルバーで塗装してそれぞれの位置に取り付けます。
あとはグリップとブレーキリザーブタンクのキャップを取り付けます。
ただ、グリップはまんまゴムチューブって感じなので他のキットの好さげなやつを型取りしてレジンで作ることにしました。
2-7.Montaggio intorno alla parte anteriore:フロント周りの組み立て
ここではフロントホークをフレームに取り付けていきます。
図中の説明文には
『マットブラックカラーでペイント(ハンブロールエナメル33)』
と、記載されてます。ハンブロールとかいうメーカーさんの塗料ですかね…
では先ず№.5-9ステムとヘッドランプのステーをセミグロスブラックで塗装します。
ステーの方はブラケットの部分をジュラルミンシルバーで塗り分けます。
№.2-60もジュラルミンシルバーで塗っておきます。
ここからが厄介な作業です。
ステムをフレームの前部に通しつつ、フロントホークを両方同時にステムに通しつつ、そのままヘッドライトのステーとハンドルをホークに通しつつ、トップブリッジを被せて№.2-22、23のプラビスで留めます。
手が3本無いと付けられません。
こんな風にホークが下がってしまうので、ステムと両方のホークを持ち上げたままハンドルとランプのステーを通してトップブリッジを被せて神経質なプラビスで固定なんて手が2本もある私でもできません。
なのでホークを持ち上げたまま支えることのできるシステムを考案し・・・
なんとか取り付けることができました。
ふ~できたーと喜んだのも束の間、新たな問題が発生しました。
なっなんと、ハンドルのレバーの角度が、上に向いてるではないですか・・・
写真でグリップの先端とクラッチレバーの先端を矢印で示していますが、この点と点を結ぶと上方向に上がっているのがわかります。
普通は赤で示した線のようにグリップより下がるはずなんですが・・・
あんなに苦労してホークを取り付けたのになんで今頃気付くんだ・・・
でも取り付け方向を間違えたとかいうことではなくこのキットの仕様のようです。
このまんまでもいいか~とも考えましたが、やはりここは向きを直すことにしました。
ハ~~ここで、どれだけ泣いたことか・・・
気を取り直して向きを変えます。先ずハンドルをブラケット根元からバキッと切り落とします。
そしたら写真の白線のところにピンバイスで穴を開け0.8mmの真鍮の棒を差し込みます。
反対側にも同じく穴を開け差し込んで接着します。
あとは継ぎ目を上手く処理して塗装します。
何とか修正できましたが、見るからに修復歴アリになってしまいました。トホホ・・・
と言う訳で、もう少し作業を進めようかと思ってたんですが、少々長くなってしまったので塗装レシピと今回のポイントを紹介して終わりにしたいと思います。
2-8.塗装レシピ
スイングアーム
- ①タミヤTSー14ブラック
- ③GSIクレオスMr.スーパークリア半光沢
チェーン
- ①GSIクレオスSM208スーパージュラルミン
- ②タミヤ墨入れ塗料 ブラック
リヤショックアブソーバー
- ①タミヤLP-1ブラック
- ②ガイアノーツ プレミアムミラークローム
フロントホーク(アッパー側)
- ①タミヤLP-1ブラック
- ②ガイアノーツ プレミアムミラークローム
フロントホーク(アンダー側)
- ①タミヤLP-5セミグロスブラック
- ②GSIクレオスMr.スーパークリア半光沢
メーターパネル
- ①タミヤLP-5セミグロスブラック
- ②GSIクレオスMr.スーパークリア半光沢
メーターケース
- ①タミヤLP-1ブラック
- ②ガイアノーツ プレミアムミラークローム
ハンドル
- ①タミヤLP-1ブラック
- ②GSIクレオスSM208スーパージュラルミン
- ③タミヤXー18セミグロスブラック(エナメル)《レバー・ブラケット部を除く)
ステム・トップブリッジ
- ①タミヤLP-5セミグロスブラック
- ②GSIクレオスMr.スーパークリア半光沢
ステム・トップブリッジ
- ①タミヤLP-5セミグロスブラック
- ②GSIクレオスMr.スーパークリア半光沢
- ③GSIクレオスSM208スーパージュラルミン《ブラケット部分》
ボルト(プラビス)類
- ①タミヤLP-1ブラック
- ②GSIクレオスSM208スーパージュラルミン
2-9.今回のポイント
プロターDUCATI750Sport製作その2ではエンジンのマウントから始まり前後の足回りの組み立てまでを行いました。
エンジンはプラビスを使ってフレームにマウントしますが、一度付けてしまうと外すのが困難です。
まあやり直しが必要になって外した際は鋼製のビスに変えればいいですし、初めからそうするのも手かもしれません。
チェーンはプロター名物フニャフニャゴムパーツです。
製作段階では知らなかったのでこのまま使用しましたが、実はこの軟質樹脂のパーツは年数が経つと接触しているプラスチックを溶かしてしまうのです。
これはある方から頂いた情報で初めは半信半疑でしたが、その後手に入れたプロターのキットでこの現象を確認することになりました。
ここでは詳しい話は割愛しますが、この記事で紹介していますのでご覧頂けたらと思います。
なのでこのまま放置すると数年後スプロケットは溶けてしまうということになります。
対策としてはチェーン自体を作るのは難しいのでそのまま使い、前後のスプロケットをレジンで作り換装するしかないのかと思います。
その他シートやホース類にもこの樹脂が使われているので、これら全てを換装する必要があります。
やれやれです。
さて次はフロントホークの取り付けについてです。
本文中にも書きましたが手が3本無いと難しい作業です。
とは言っても普通の人は3本無いので頭を使います。私の場合はフロントホークが持ち上がった状態になるよう台座を使ってなんとか2本の手で組みましたが、車体を逆さまにして組むのもいいかも知れません。
最後にハンドルですがレバーの向きというか位置が、グリップより上向きになっているので修正が必要です。
フロントホークを組み立てる前に修正すれば綺麗に出来たと思いますが、この時は組み立てたあとで気が付き、苦労して取り付けたホークを外す気には到底なれずに本編記載の手段を取ったわけです。
やはり「まともに組めない」は本当だったのか~と痛感させられました。
この先もどんな問題が噴出してくるのか・・・
次回その3は完結編の予定ですが、実際終わるかどうかわかりません。
ということで今回はここまで、、、
ありがとうございました。